
播種方法
採種の前に用意するもの
- 新聞紙
- 棒状温度計
- 発泡スチロール
- 茶こし袋
- 紙コップ
- タイマー(あれば)
10年以上前のことです。お客さまからコウム斑入り株から純白花が咲いたと連絡がありました。ゴランハイツと交雑した斑入り株を販売したようです。
お気に入りの葉を持つ株とお気に入りの花を持つ株、どのようにしたらお気に入りの葉と花を持つ株が出来上がるでしょうか。私は実践したことがないのでここでは書くことができません。
採種する場合、若い株は避けましょう。開花2年目以降の株を選びましょう。それでもたくさんの花茎にタネを付けるのは株を弱らせる心配があります。
さて、タネができる時期にポットの表面にカビが生えることがあります。絶えず花柄を摘み取り観察しましょう。カビ発生予防のため薬剤散布も有効です。セイビアーフロアブル20を使っておりましたが製造中止になりましたので、現在はファンタジスタ顆粒を3000倍に希釈して使用しております。
採種
5月中旬にもなりますと採種時期になります。鞘が弾けてから採種しようとすると、先になめくじ、蟻に運ばれたりすることがあります。鞘の成熟を触って確認し、弾ける前に随時採種して、一旦小さな紙コップに貯め、採種終わりを待ちます。自然とコップの中で弾けます。
なお、地植えする場合でも地面に直接播くのではなく、以下の方法により塊茎がある程度の大きさになってから植えるのが良いでしょう。
種の保管
タネをザルに入れ、ぬめりを洗い流し、拭き取り、茶こし袋に入れ冷蔵庫野菜室で保管します。濡れたままビニール袋に入れて保管しないで下さい。
播種の方法
種子の消毒・発芽促進
タネを予め一定の温度・時間お湯に浸けてから播種する方法があります。
この温度、時間はいろいろと考えられますが、高すぎると発芽せず、低過ぎれば目的を達成できません。私は50℃、20分間で行っております。
私は、ふた付の発泡スチロールに湯を注ぎ、湯温を確認した後タイマーをセットして、茶こし袋に入れたタネを浸け、時間経過後直ちにザルに入れ水で洗い流し、広げた新聞紙でサンドして水けを取ります。決して乾かしてはいけません。夕方作業して翌日朝に種まきを行うのがよろしいかと思います。
湯に浸ける方法は種子消毒・発芽促進に繋がりますが、発芽促進にはジベレリン水溶液50PPMに1~2時間浸けた後に播種する方法もあります。消毒にはタネを食器用洗剤を一滴加えた水に一晩浸けておく方法もあります。また、殺菌剤を使うこともあります。これらは行ったことがありませんので説明は省略します。
以前、一切消毒を行わず播種したポットを発泡スチロールに入れて置いたところ、カビだらけになったことがありましたが、お湯で処理するようになってからこのようなことはなくなりました。
播種の時期
生花店を営業していたとき、夏は24時間20℃以下の設定で店内冷房していたので6月に播種を行い、店内で種まきポットを置いていたところ発芽が順調に行われ、秋からの成長期に繋げられました。生育成績はこの時が一番良かったです。特にプルプラセンス。
通常は9月末から10月初めをお勧めします。これ以外の時期に播くと春に低い発芽率で発芽するか、または次の年の10月~2月頃に発芽してきます。ただし、この場合播かれた種子が腐らないよう、また用土が過湿にならぬよう注意します。また、2年後に発芽してくることもあるので、1年で諦めないでください。
種まき用土
小粒赤玉土若しくは小粒鹿沼土の混合用土がお勧めです。
市販の種まき用土を試したこともありますが、微塵を濾して取り去った小粒鹿沼土、小粒赤玉土の混合用土を使ったときは発芽率も良かったです。もし培養土に播くとしたら、それがタネには直接触れないよう、その上に使用したことのない鹿沼土若しくは赤玉土を被せてから播くのが良いでしょう。腐葉土は種子を腐らせることがあります。いずれにしても用土の選択には通気性、排水性に気を配りましょう。
種まきの方法
- 一粒ずつ200穴セルトレイに播く方法
播種時に場所を要し、手間が掛かりますが植替えが楽で根を傷める心配がありません。 - 3号ポットに10~20粒播く方法
播種時に手間を要しませんが植替え時に根を切ることもあり、後の成長を遅らせる可能性があります。覆土は5mm程度。 - 5号~7号平鉢若しくは育苗箱
2年位そのまま育てるには手間が掛かりません。3号ポットに播く方法と同様のことが言えます。
種まき後の管理
種まき後は適度な湿り気を保ちます。ここが重要です。用土を乾かすと1年遅れたり発芽しないこともあります。寒冷紗等で日光を遮り乾燥を防ぎます。ここも大切なことです。私は段ボール、ゴザを直接被せて時々観察し、もやしのように発芽してきたら風通しの良い明るい日蔭へ出します。
発芽後の管理
発芽は2週間位で始まるものもあれば翌年になるものもあります。種類によって、あるいは環境によって異なります。
発芽まで肥料は与えませんが、発芽後は10PPM(6-10-5の肥料割合であれば6000倍)程度の薄い液肥を10日に1回位与えます。
発芽苗の植替え
- 種まき後、双葉が出揃ったときに行う方法
72穴トレイに植え替える。活着すれば早い成長を見込めますが、乾かさないよう真夏の水やり管理に注意が必要です。 - 種まき翌々年の秋の成長期前に行う方法
72穴トレイ若しくは6cmポットへ植え替える。塊茎は成長しているので安心感はあります。
諦めずに我慢強く育てましょう。
これまでの経験や記録を振り返りながら、今後も少しずつ内容を加筆してまいります。
